ハッピーボイスの山口ゆりえです。

過去に「情で仕事をしてるね!」と指摘を受けたことがあります。

それは、長年私の心の中に絡みついていた未解決テーマでした。

時が過ぎ、今ならハッキリと伝えることが出来ます。

「情も論理も大切だと思います。」

「情と論理」

この二つこそ、人前で話す人、人に指示を出す人、多くの人をまとめる人にとって、

欠かすことのできない要素なのだと思います。

 
 
~ 第3回 情と論理 ~

ハッピーボイス山口ゆりえです。
「スピーチ成功までの6段階~心を掴む話し方~」第3回目をお届け致します。
テーマは「情と論理」についてです。

「この人に頼みたい!」「この人なら安心できる!」と感じる人の話には、
何が備わっているのでしょうか?

私は、「情」と「論理」の二つに他ならないと感じています。相手に対し
て配慮が出来る。落ち込んでいる時、喜んでいる時に相手の心の琴線に触れ
る言葉を掛けることができる。即ち、人情味に溢れた人柄こそ人を惹きつけ
るのだと思います。同じように、明確な結論が示された論理的な話し方には
説得力があり、やはり人を惹きつけるのだと思います。

「自分を表現できる人の話にはエネルギーに溢れている。」様々なスピー
チを拝聴していてそう思います。自分を表現できることは自慢ではなく、そ
の人の「素直な感情」が相手に伝わることだと感じています。

以前、途中で泣かれてしまったスピーチを拝聴したことがあります。無事
に任務を完了された際に沸き上がった様々な感情。それは、達成感と同時に
沸き上がった感謝の気持ちが涙となって、言葉に添えられたのだと思います。

又、「自分の論理」を明確に打ち出せる人の話には、説得力を感じます。
多少抑揚がなかったとしても、自分の言葉で話を結ぶことが出来る人・話を
無事に着地させることが出来る人には、相手の心に言葉を刻み込む力がある
と感じています。

人は演説やスピーチを聴いて、「自分の為に言ってくれた」「自分に向け
て伝えてくれた」と感じられた時、特別な感情を抱くのではないでしょうか。
「自分の為に言ってくれたのだから信頼しよう。」と自分自身に響いた時に
気持ちが動き、行動に移すのだと思います。50人でも100人でも200人でも、
一人一人と対話をすることを基本とした話し方には、ロボットでは成し得な
い人間臭さが溢れます。人間臭さの中には笑いや感動があり、それらは一体
感へと繋がります。私の経験から、この一体感が生まれた時こそ緊張が消え
去った時だと感じています。

そして、人は演説やスピーチを聴く際に最も抵抗を感じることは、「話が
長過ぎること」だと思います。例えばパーティーでの乾杯の発声は、あまり
長すぎると乾杯酒の泡が消えてしまいます!誰に向けてどのような状況で話
すのかを踏まえた上で、話題を挙げて取捨選択をする。この取捨選択を怠っ
てしまうと、限りなく長い話になってしまう。

よって、「何を話すのか」よりも「何を話さないか」の方が重要な時もあ
ることを加えたいと思います。

又、「緊張しないから」「慣れているから」と言っても、全くのアドリブ
状態で行うことも、長くなる理由の一つであります。確かに「緊張しない」
「慣れている」状態かもしれませんが、同じ内容を繰り返してしまい話がま
とまらない事が多い気がします。

人を惹きつける説得力には一体感が生まれ、一体感はやがて結束力へと繋
がるのだと感じています。そこには話し手の「情」と「論理」が不可欠であ
り、二つのバランスが取れた話こそ、人の心を掴むのでしょう。

(12月19日配信号へつづく)

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